中之条大学では、9月10日、「草木染め教室~月見草で染めよう!」を開催しました。
普段わたしたちが月見草と呼んでいるのは、正確には待宵草(まつよいぐさ)といいます。
花は宵を待つように夕方に咲きだし、月を眺めて朝にはしぼんでしまうことから、この名があるといわれています。
今日は、この待宵草を使って、シルクストールを染めてみます。
キャンパスは、中之条町の美野原高原にある「ふれあいの丘 木工館」です。
先生は、「中之条町草木染めの会」の皆さんです。
まず、染めるシルクストールを精錬します。
これは布についている糊(のり)を落として、染めムラを防ぐためです。
みんなで草をザクザク切って、染色液をつくります。
花も草も茎も鍋に入れ、火にかけて色を煮出します。
染色液にストールを入れて、いよいよ染色。
一度、鍋から上げて、水洗いします。
これが待宵草そのものの色です。
しかし、これだけでは、すぐに色落ちしてしまうのです。
媒染液に浸します。
媒染液は、草木の色を定着させたり、発色を変えたりする役目があります。
今日は、鉄媒染液を使用。布が灰色に変わったのが、わかりますか?
そして、もう一度、はじめの染色液に浸します。
2度目の染色で、また色が変化しました。
ちょっと紫っぽくなりました。
最後に、もう一度水洗いして、乾かすと出来上がりです!
とっても上品な色に染まりました!
右側の紫っぽいグレーが月見草(待宵草)で染めたものです。
実はこんな色が宿っていたんですね。
(ちなみに、左側はカリンで染めたものです。)
先生たちのお話では、同じ植物を使っても、天気や植物の生育環境によっては、染まる色が微妙にちがってくるのだそうです。
古代より、日本人は植物から色を取り出し、自然の色に親しんできました。
日本の豊かな色彩文化の理由は、きっとこんなところにあるのかもしれませんね。
中之条大学では、このような講座のほかに講演会などの公開講座、趣味を広げる教室や教養を高める講座、自然探索など多種多様な事業を行っています。
詳しくは、中之条大学事務局(電話:0279-76-3113)までお問い合わせいただくか、毎月15日発行の中之条大学だよりをご覧ください。
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