テーマは「心豊かに生きるために」です。
松倉さんと同じ早稲田大学からフジテレビにアナウンサーとして同期入社した逸見政孝さんとのエピソードや、後輩アナウンサーの失敗談などをたくさんお話してくださいました。
また、長年スポーツアナウンサーを担当していたということで、長嶋茂雄さんや王貞治さん、野村克也さんなどとの思い出も数多く語っていただきました。
さて、講演テーマの心豊かに生きるためにということですが、自分なりの死生観を持つことが大事とおっしゃっていました。
生と死は表裏一体。
よく生きることは、よく死ぬこと。
鹿児島県のの知覧特攻平和記念館でのお話です。
そこには、特攻隊として命を落とした若者に母親が宛てた手紙が展示してありました。
ばくだんをかかへて行く時は、必ずわすれまいぞ(ナムアミダブツ)ととなへてくれ。
これが母の頼みである。これさへ忘れないで居てくれたら、母は、この世に心配事はない。
忘れないでとなへておくれ。
こん度合ふ時は(アミダ様)で合ふではないか。これがなによりも母の頼みである。
忘れてはならないぞ
母より
母が文字が書けなかったので近所の人に書いてもらったそうです。
しかしこの手紙の最後の『母』の文字だけ何度も書き直した跡があったそうです。
この字だけは自分で書きたくて、お手本を置いて何度も書きなぞったのではないかということでした。
松倉さんの手紙の朗読に涙する方も多く見られました。
元アナウンサーならではの、聞き取りやすい口調から語られる、分かりやすい言葉から教えられました。
死ぬことを無視して生きることはできない。
そんなことを教えられた講演会でした。
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